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モーターの建設機械分野での活用事例

建設機械は、屋外の過酷な環境下での稼働や高い負荷への対応が求められる機械であり、一般的な産業機器とは異なる仕様のモーターが必要になるケースが少なくありません。近年は脱炭素やGX(グリーントランスフォーメーション)への対応を背景に建設機械の電動化も進んでおり、モーターの重要性はさらに高まっています。

そのため、建設機械や関連設備の設計にあたってモーターを選定する際、カタログに掲載されている標準品では出力や耐環境性能、設置スペースなどの要件を満たせない場合もあります。本記事では、建設機械分野でモーターに求められる性能や主な種類、活用例・実際の導入事例を整理したうえで、自社製品に適したモーターを選定する際に押さえておきたいポイントを解説します。

建設機械分野でモーターの活用が広がる背景

建設機械は、掘削・運搬・締固めなど高い負荷がかかる作業を担うため、駆動源となるモーターには高いトルク性能と耐久性が求められます。従来は油圧システムを中心とした駆動が主流でしたが、近年は脱炭素やGXへの対応として、建設機械の電動化が進んでいます。

電動化が進む建設機械では、油圧ポンプの動力源やアクチュエータの駆動源として電動モーターが採用されるケースが増えており、機械・設備を開発するメーカー側にも、用途に応じたモーター選定や設計の検討が求められています。

建設機械用モーターに求められる性能・要件

粉塵・振動・衝撃への耐性

建設現場は土埃や振動、衝撃が発生しやすい環境であるため、モーターには高い防塵性能や耐振動性が求められます。

温度変化への対応

屋外で使用される建設機械は、夏場の高温や冬場の低温など、気温差の大きい環境下に置かれることがあります。そのため、幅広い温度条件下でも安定して動作する性能が重要です。

高トルク・高負荷への対応

掘削や運搬など高い負荷がかかる作業を行う建設機械では、モーターに高いトルク性能と、連続的な高負荷運転に耐えられる耐久性が求められます。

設置スペース・形状への対応

建設機械は車体内の限られたスペースに駆動系を組み込む必要があり、モーターの外形寸法や取り付け方法が標準品の仕様と合わないことがあります。機体の小型化や電動化への切り替えを行う場合には、標準品をそのまま流用できず、カスタム設計が必要になることもあります。

建設機械で使われる主なモーターの種類

油圧モーター

油圧モーターは、油圧ポンプで発生させた油の圧力を回転力に変換するモーターです。高いトルクを発生させやすいことから、建設機械の走行装置や旋回装置の駆動に広く使用されています。川崎重工業やナブテスコなど油圧機器メーカーが、建設機械向けの走行モーターや旋回モーターを製造・販売しています。

ACモーター(誘導モーター)

ACモーターは交流電源で駆動するモーターで、構造が比較的シンプルで耐久性に優れることから、コンプレッサーや冷却ファンなど、建設機械に搭載される補機類の駆動に使用されます。

電動化に伴う駆動用モーター

建設機械の電動化が進む中で、バッテリーやインバータと組み合わせて油圧ポンプやアクチュエータを駆動する電動モーターの採用も増えています。

モーターの建設機械分野での活用例

走行装置・旋回装置

油圧ショベルなどの建設機械では、車体を移動させる走行装置や、上部旋回体を回転させる旋回装置の駆動に油圧モーターが使用されます。

振動・締固め機械

道路工事などで使用される振動ローラーやランマーなどの締固め機械では、振動を発生させる機構の駆動にモーターが使用されます。

補機類の駆動

建設機械に搭載されるコンプレッサーや冷却ファンなど、各種補機類の駆動にもモーターが使用されています。

建設機械分野に適したモーターを選定する際のポイント

建設機械向けのモーターを選定する際は、まず使用環境(屋外での使用、粉塵・振動・衝撃の程度、想定される温度範囲)を整理したうえで、必要な耐久性や防塵性能を明確にすることが重要です。あわせて、機体に組み込む際の設置スペース、モーターの外形寸法、出力軸の形状といった機械的な制約条件も、選定の初期段階で洗い出しておく必要があります。

また、建設機械の電動化を見据える場合は、バッテリーやインバータと組み合わせて必要なトルク・出力を得られる仕様かどうかも検討事項となります。

カタログに掲載されている標準品だけでは、これらの要件をすべて満たせないケースもあります。「設置スペースに収まらない」「必要な出力や耐環境性能が得られない」といった理由で、これまで依頼していたメーカーから対応を断られることも考えられます。そうした場合は、小ロットや1個からのカスタム設計・製造に対応できるモーターメーカーへ相談することが解決策のひとつです。

まとめ

建設機械分野では、走行装置や旋回装置、振動・締固め機械、補機類など幅広い用途でモーターが活用されており、粉塵・振動・温度変化への耐性や高トルク性能、設置スペースへの適合が共通して求められます。

近年は脱炭素やGXへの対応として建設機械の電動化が進んでおり、油圧ポンプの動力源に電動モーターを採用する事例も増えています。標準品のカタログスペックが自社製品の要件に合わない場合は、小ロットや1個からのカスタム設計・製造に対応できるモーターメーカーへ相談するのが解決の近道です。ぜひ一度問い合わせてみてください。

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