さまざまな機器で使用されているACモーター。堅牢でシンプルな構造が特徴ですが、故障などが原因で回転しなくなる場合もあります。もし回転しない時は、原因を特定することが重要です。ここでは、ACモーターが回転しない原因や注意点を解説します。
ACモーターが回転しない場合、過負荷状態になっていないかチェックしましょう。モーターの温度が高温になっている、機構に引っかかりが見られるなど、過負荷になる要因があるとACモーターが正常に作動しないことがあります。
配線も確認してみましょう。ACモーターの起動スイッチなどに接続されている配線が間違っているか、断線している可能性も考えられます。
ACモーターの故障も回転しない原因となります。一度モーターの巻線抵抗値をチェックしたり、コンデンサーの容量を確認したりすることをおすすめします。ベアリングやモーター本体の劣化具合もチェックしてみましょう。
ACモーターが回転しない時は、電圧が印加されていない可能性も疑われます。電圧が印加されない原因としては、ヒューズや始動回路の不良、コントローラーの不具合などが挙げられます。ヒューズや始動回路の状態を確認し、コントローラーも再調整してみましょう。これらに不具合が見られない時は、保護回路が作動していないか確認をおすすめします。
過電流もACモーターが回転しない原因の一つです。大きな負荷が生じるため、モーターロックがかかる場合もあります。モーターロックの有無の点検や見直しを行いましょう。
過電流の要因として、コイルの断線、ベアリングやブレーキの不具合も疑われます。コイルの断線は抵抗値を測定し、状態をチェックしてみましょう。ベアリングについては新品へ交換し、ブレーキは回路の確認が必要です。回路に異常が見られなければ、ブレーキを新品に交換してみましょう。
ACモーターが回転しない場合、ブレーカーが落ちていないか確認しましょう。コイルの断線や配線の絶縁不良が生じた際、ブレーカーが落ちることがあります。コイル抵抗値や絶縁抵抗値を測定してみましょう。
ACモーターの回転数が高くなる、あるいは遅くなるトラブルも注意が必要です。回転数が高くなってしまう場合、出力電力やコントローラーの不具合が疑われます。電圧の測定やコントローラーの再調整を実施しましょう。
反対に回転数が遅い時は、コイルや集電装置の不具合・異常、電圧不良や過負荷などが疑われます。抵抗値の測定や部品の清掃・交換を試してみましょう。