機器にACモーターを組み込む場合、発熱を抑えるための工夫が求められます。モーターが発熱すると機器に影響が及び、動作に不具合が起こりかねません。このページでは、ACモーターが発熱する原因や発熱の影響を解説しています。対策方法も紹介しますので、合わせて参考にしてください。
ACモーターが発熱する原因として、まず挙げられるのが電圧です。入力電圧がモーターの仕様を超えた場合、本体が発熱してしまうことがあります。故障につながるリスクもあるため、入力電圧がモーターの仕様を上回らないよう注意しましょう。
入力電圧は、テスターを使用して確認することが可能です。テスターを配線に接続し、モーターの電圧を測定してみましょう。合わせてモーターの説明書・仕様書や、メーカーのホームページを確認し、電圧仕様を調べてみるとよいでしょう。
ACモーターが発熱する場合、コンデンサの接続も原因の一つになります。コンデンサは、モーターごとに適性な容量と電圧が決められています。もし容量と電圧が適していないと、モーターが動かないか、異常発熱することがあります。コンデンサの仕様を確認してみましょう。
ACモーターが過負荷状態になっている可能性も考えられます。モーターに強い負荷がかかると、トルクが不足して回転しない状態になることがあります。この状態が続くと本体が発熱しますので、トルクが足りているか、負荷がかかっていないかチェックしましょう。
もしACモーターが発熱した場合、ベアリングやグリースが劣化してしまうおそれがあります。また、絶縁物が熱によって破壊・焼損し、他の部品に影響が及ぶ可能性も否定できません。
発熱状態が続くと、モーターの耐久性や耐用年数にも影響します。故障の原因にもなりかねませんので、発熱を放置しないよう注意が必要です。
ACモーターの発熱を抑えるために、日常的な点検や定期メンテナンスを実施しましょう。不具合や異常を早期発見することで、トラブルの防止に繋がります。また、冷却ファンを設置し、モーターを強制的に冷やすのもおすすめです。
一般的なレバーシブルモーターは、30分定格とされています。ただ、表面温度がモーターの許容できる範囲であれば、30分以上駆動させることも可能です。
レバーシブルモーターは、運転条件によって運転時間は大きく変化します。例えば、短時間で運転・停止を繰り返すと、モーター本体の発熱量は増加します。一方、停止時間を長く取った場合、自然冷却によってモーターの温度上昇が抑えられます。