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DCモーターの寿命

同じ機械を長年続けて使用しているとスムーズに動かないことがあります。寿命が来たということでしょうか。モーターも同じ?モーターの寿命を判断する目安とは?寿命に関わる部品、悪影響を及ぼすものについてまとめました。

DCモーターの寿命とは

モーターは「動かなくなったら寿命」ではありません。仕様に明記されている速度やトルク、精度などが発揮できなくなったら寿命と判断します。たとえ、モーターが動いていたとしても寿命がきている場合もあるのです。では、寿命に関わる部品とは?

寿命に関わる部品

モーター・ギアヘッド

モーター(軸受)やギアヘッド(歯車)は、動かすときに一番負荷がかかる部品なので摩耗しやすく、摩耗を少なくするためにグリースを使用して滑りやすくしています。しかし、グリースは熱で劣化してしまうので滑りが悪くなり、仕様に明記されているような動きができなくなるのです。

電子部品

電子部品の一つである「電解コンデンサ」は、多くの電力を蓄えながら放出を何度も繰り返しています。温度が上昇すると劣化し、寿命が短くなるのです。モーター(軸受)のグリースは、軸受温度が15℃上昇するたびに、電解コンデンサは周りの温度が10℃高くなると寿命が半減するといわれています。

寿命に影響を与えてしまうもの

寿命に影響を与えてしまうものは以下のとおりです。DCモーターを使用するときは確認してください。

引用元:DCモーター及びギヤードモータの取扱注意事項について 株式会社中津製作所(http://www.nakatsu-ss.co.jp/products/precautions.html)

ブラシレスDCモーターがブラシ付きDCモーターよりも寿命が長い理由

ブラシ付きDCモーターは回転子(コイル)が磁界内で回転し、ブラシと接することで整流子が切り替わります。電気が流れるコイルが切り替わることで、回転子が回り続けてモーターが駆動するという仕組みです。

ブラシと整流子は消耗品のため、定期的に交換しなければなりません。ブラシレスDCモーターは、永久磁石が回転子の役割をしているので、整流子とブラシは必要無し。消耗品を交換しなくてすむのでブラシ付きDCモーターと比べると寿命が長いのです。

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