DCモーターの特性は、起動トルクが大きい、印加電圧に対し回転特性が直線的に比例する、低価格など。メリットばかりのようですが、デメリットはあるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
DCモーターの特徴は以下の通りです。
参照元:DCモーターの基礎(http://www.picfun.com/motor01.html)
製品にもよりますが、DCモーターは乾電池1本、1.5Vでも駆動することが可能。仕様電力が小さくても駆動でき、制御装置も複雑ではないので、低価格で利用することができるのです。携帯電話のバイブレーション機能やノートパソコンなどの電動ファンもDCモーターを採用している製品です。
トルクに対して電流は一定に増加するため、トルクと電流は比例しているということがわかります。例えば、トルクを最大にして回転数をゼロにした場合、モーター電流は最大になるので、大きな力が必要なときは電流をたくさん流せばよいのです。
トルクに対して回転数は反比例しています。電源電圧を上げるとモーターにかかる電圧も大きくなるため回転数は上昇。回転数ゼロの時が最大トルクとなります。重いものを回すときはゆっくり回るので、早く回すためには電流をたくさん流さなければいけないのです。
DCモーターのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。ひとつずつ紹介していきます。
DCモーターは、直流電流を利用するため装置全体の構造が単純で済みます。交流のように極性が切り替わる場合は対応する方の装置も複雑になってしまいますが、直流は電流が一方向にしか流れず電圧も比較的安定していることから制御が容易です。
そのため、回転特性が安定していて反応が良いというメリットがあります。反応の良さを特に実感できるのは、モーターが動き出す瞬間。DCモーターを使用した製品は起動させるとすぐ動き出し、使用ユーザーにストレスを感じさせることがありません。
DCモーターは直流電流で動くため、乾電池などの持ち運びのできる電源を利用することができます。少し大きなものだと自動車などのバッテリーなどで、電源自体を移動しやすいこともメリットのひとつと言えるでしょう。
交流電源で代表的なものはコンセントですが、コンセントから交流電流を供給することになるため使える場所が制限されます。つまり、ACモーターは送電線からの電気供給が確保できない場所では使用できないのです。
DCモーターは使用電圧が小さくても駆動でき、中には乾電池1本、たった1.5Vでも駆動できる製品もあります。また、制御装置も単純であることから低コストでの利用が可能です。
ACモーターの交流電源では、100V以上の電圧がないと駆動できません。安定駆動をさせるための制御装置も複雑なため、低コストで利用するのはDCモーターほど容易ではないでしょう。
多くの生活用品の用途で使用されているDCモーター。装置の小型化に適していて、長さ1cmにも満たない小型のDCモーターも多く使用されています。例えば、携帯電話のバイブレーション機能やノートパソコンなどの電動ファンなどが当てはまります。
欠点は、ブラシとコミュテータによる機械式接点があること。転流時のスパークや回転騒音、寿命に影響を及ぼします。
ブラシ付きDCモーターは、整流子にブラシが接触しているので、騒音やノイズが発生する原因になります。ブラシレスDCモーター永久磁石が回転子となっているため、ブラシがないので、振動や騒音を抑えることが可能です。
ノイズの発生を防ぐには、各端子とケースの間に0.01μF~0.1μF程度のセラミックコンデンサを直付け。整流子で発生するスパークを吸収することで、ノイズを抑えることができます。
ブラシモーターの寿命はブラシの影響では一般的に数百時間~数千時間、軸受けの影響では数万時間~数十万時間とされています。
参照元:ブラシモーターとは 産業用製品メーカー比較のメトリー(https://metoree.com/categories/brush-motor/#:~:text=ブラシモーターの寿命は,時間とされています。)